コラム
2025.06.05
シフト管理と勤怠管理は連携がマスト!それぞれの特徴やメリットを紹介
シフト管理
勤怠管理

シフト管理と勤怠管理は、どちらも職場運営に欠かせない業務ですが、別々に管理していると情報のズレや手間が発生しがちです。
そのため、両者を連携させて効率化を図る企業が増えています。
本記事では、シフト管理システムと勤怠管理システムそれぞれの役割や機能の違いを整理し、連携によって得られるメリットをわかりやすく解説します。
業務の無駄をなくし、よりスマートな運営を目指しましょう。
【関連記事】シフト管理と勤怠管理、両方できるおすすめシステム5選
目次
1.シフト管理と勤怠管理の役割について
シフト管理と勤怠管理の目的は「労働生産性を向上させること」にあります。
これを実現するためには、「人と仕事に関するマネージメント」のレベルアップが必要です。
シフト管理と勤怠管理の役割の違いについて、さまざまな角度でまとめました。
(1)シフト管理と勤怠管理の守備範囲

シフト管理が受け持つ範囲と、勤怠管理が受け持つ範囲は明確に分かれます。
- シフト管理:人件費計画、人時計画、シフト計画、作業計画、作業管理
- 勤怠管理 :人件費管理、人時管理、勤怠管理
シフト管理では計画機能がメイン、勤怠管理では実績機能がメインです。
計画と実績をタイムリーに比較することで、課題の発見・改善が可能になります。
ちなみに「作業管理」は新しい分野です。
従来の勤怠管理では該当機能を有していません。
そのため、比較的新しい仕組みであるシフト管理に含めるのが妥当です。
実際、弊社オーエムネットワークの店舗向けシフト管理システム「アールシフト」では、作業計画と連動して作業実績の把握機能も提供しています。
(2)シフト管理の守備範囲は広い!
シフト管理の方が勤怠管理より守備範囲は広くなります。
計画機能の方が実績機能よりも複雑であり、確かな精度も求められます。
統計手法やAI手法など、シフト管理の分野は日々進化している状況です。
一方、勤怠管理は勤怠実績データの収集がメイン。
機能的にはシフト管理よりも単純です。
データ収集方法の種類は増加していますが、機能面では大きな変化はありません。
従って、今後、益々シフト管理のウエイトは大きくなることが予想されます。
機能面での拡充も進んでいくでしょう。
シフト管理の基本についてプロ目線で解説した記事もぜひお読みください。
(3)シフト管理と勤怠管理はデータ連携が重要!
シフト管理と勤怠管理の融合で最も重要なのは、両者間でのデータ連携です。
シフト管理から勤怠管理に連携するデータ、逆に勤怠管理からシフト管理に連携するデータのそれぞれを見ていきましょう。
シフト管理から勤怠管理に連携するデータとして、以下があります。
- 次月の勤務シフトデータ(有休や特休予定も含む)
- 当月の変更シフトデータ
次月の勤務シフトデータは、シフトが確定した時点で勤怠管理側にデータが連携されます。
当月の変更シフトデータは、確定したシフトに対して変更があった都度、勤怠管理側にデータ連携されます。
逆に、勤怠管理からシフト管理に連携するデータとして、「日々の勤務実績データ」が挙げられます。
日々の勤務実績データは、勤怠側で収集された実績データを毎日シフト管理側にデータ連携されます。

上記の図は、PDCAサイクルに則った、シフト管理と勤怠管理間のデータ連携を表したものです。
シフト管理と勤怠管理の各データをマネジメントサイクルに合わせて連携させることで、業務の質が向上します。
2.シフト管理システムでできること

シフト管理システムはシフトを組むだけでなく、希望の収集や勤怠との連携、コスト管理まで、現場の業務を幅広くサポートする機能が揃っています。
機能を活用することで、シフト作成の負担軽減はもちろん、スタッフの満足度向上や経営面での最適化にもつながるでしょう。
ここからは、シフト管理システムでできる代表的なことを4つ紹介します。
・シフト作成の自動化
・スタッフの希望収集と一元管理
・シフト共有と変更通知の自動化
・人件費のシミュレーションと最適化
以下、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
(1) シフト作成の自動化
シフトを手作業で作成していると、条件の調整や人員配置のバランスに多くの時間がかかるもの。
シフト管理システムを活用すれば、スタッフの希望や勤務ルールをもとに、自動で最適なシフトを作成できます。
たとえば「この人は週に3回まで」「この日は繁忙日だから多めに配置」など、細かな条件もシステムが判断。
結手間の削減だけでなく、不公平感の少ないシフト作成が可能になります。
【関連記事】シフト自動作成の方法は?おすすめシステム5選&導入事例
(2) スタッフの希望収集と一元管理
スタッフの希望休や出勤可能日を紙で集める方法では、集計や確認にミスが起こりがちです。
シフト管理システムでは、スマホやPCから直接希望を提出でき、その情報を管理画面で一元管理できます。
誰がいつ希望を出したかがリアルタイムで確認できるため、管理者の作業負担を大きく軽減します。
集めた情報をそのままシフト作成に反映できるため、効率的でスムーズな調整が可能です。
(3) シフト共有と変更通知の自動化
紙や掲示板でのシフト共有は、確認漏れや伝達ミスが発生する原因となります。
シフト管理システムでは、作成したシフトをそのままスタッフに自動共有でき、変更があった際もリアルタイムで通知されます。
これにより「シフトを見ていなかった」「変更に気づかなかった」といったトラブルを防止。
現場の混乱を減らし、スタッフ同士の連携も円滑になるでしょう。
(4) 人件費のシミュレーションと最適化
人件費の管理は、現場運営と経営の両面で重要なテーマです。
シフト管理システムでは、各シフトの人件費を自動で試算できるため、コスト感を持ちながら人員配置を検討できます。
「この日の配置はコストが高すぎる」「人を減らしても問題なさそう」といった判断がその場で可能に。
売上とのバランスを取りながら、無駄のないシフト運用が目指せます。
【関連記事】人件費削減を実現する方法とは?メリット・デメリットも解説
3.勤怠管理システムでできること

正確な勤怠管理は、法令遵守やコスト管理、スタッフの働きやすさに直結する重要な業務です。
とはいえ、出退勤の集計や残業の管理を手作業で行っていると、ミスが発生しやすくなります。
勤怠管理システムでは、従業員の働き方をリアルタイムに把握。
必要な情報を正確に記録・管理することで、バックオフィスの負担を大幅に軽減します。
給与計算や法令対応といった他業務との連携もスムーズです。
ここでは、勤怠管理システムでできる主なことを5つご紹介します。
・出退勤の自動記録と集計
・残業時間のリアルタイム把握
・有給休暇や各種休暇の管理
・勤怠データの給与システム連携
・労働時間の法令遵守サポート
以下、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
(1) 出退勤の自動記録と集計
出勤・退勤時間を手書きやExcelで管理していると、記入ミスや集計漏れが発生しやすいもの。
勤怠管理システムを使えば、スタッフの打刻情報を自動で記録し、日別・月別の勤務時間を自動集計できます。
特に、Web打刻やICカード打刻、顔認証など多様な打刻手段が選べる点も利便性が高いです。
手作業をなくすことで、記録精度が向上し、集計作業の手間も大幅に削減されます。
【関連記事】シフト管理と勤怠管理や給与計算を連携!活用のメリットや注意点
(2) 残業時間のリアルタイム把握
残業がどのくらい発生しているか把握できないと、法令違反や過重労働につながるリスクがあります。
勤怠管理システムでは、リアルタイムで各スタッフの労働時間や残業状況を確認できます。
「今月の法定残業時間まであと何時間」といったアラート表示も可能です。
その結果、事前の対策や指導が行いやすくなり、労務リスクを低減できます。
(3) 有給休暇や各種休暇の管理
有給休暇の取得管理を紙やExcelで行うと、残日数の確認や取得状況の把握に手間がかかります。
勤怠管理システムでは、スタッフごとの有給残数や取得履歴が自動的に記録されます。
本人も画面上で残数を確認できるため、取得の申し出もしやすくなります。
取得漏れや不公平感を防ぐことで、職場の働きやすさにも直結するでしょう。
【関連記事】シフト制だと有休が取りづらい?スタッフが休みを取りやすくするには
(4) 勤怠データの給与システム連携
勤怠データをもとに給与計算をする場合、転記ミスや確認漏れが起こる恐れがあります。
勤怠管理システムと給与計算ソフトが連携していれば、勤務時間や休暇情報を自動で取り込み可能です。
その結果、正確な給与計算がスピーディに行え、事務作業の効率化にもつながります。
人的ミスを減らしながら、締日対応のストレスも軽減されるでしょう。
(5) 労働時間の法令遵守
労働基準法を守るうえで、労働時間・休憩・休日の適正な管理は避けて通れません。
勤怠管理システムには、法定労働時間や36協定の上限を超えそうな場合にアラートを出す機能が備わっています。
ルールを設定しておけば、自動で警告が表示され、担当者の確認負担を軽減。
制度違反を未然に防ぐ体制づくりがしやすくなり、企業全体のリスク管理にも貢献します。
4.シフト管理と勤怠管理を連携するメリット

シフト管理と勤怠管理、それぞれの業務を連携させることで、従業員の管理や店舗の運営が一気に効率化できます。
具体的なメリットとしては以下の通りです。
・正確な労働時間を把握できる
・シフト変更や調整がスムーズになる
・コンプライアンスの強化
・業務効率化と時間の削減
・従業員の満足度向上
・リアルタイムで状況把握が可能
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
勤怠管理とシフト管理の両方ができるシステムについて紹介している記事もあわせてご覧ください。
(1)正確な労働時間を把握できる
シフト管理と勤怠管理を連携することで、従業員の実際の労働時間を正確に把握できます。
シフト表の勤務時間と、従業員が打刻した勤怠情報が自動的に照合され、手動入力のミスや不正のリスクが大幅に減少します。
たとえば、予定より早く退勤した場合や残業が発生した場合も、システムがリアルタイムでデータを修正し、正確な勤務時間を記録可能です。
これにより、労働時間の管理が効率化され、賃金計算も正確に行えるようになります。
(2)シフト変更や調整がスムーズになる
急なシフト変更や欠勤が発生した場合でも、シフト管理と勤怠管理を連携させていることで、迅速かつスムーズに対応できます。
通常、シフトの変更があると、その内容を勤怠システムにも反映させる手間が生じますが、システムが自動的に修正を行うことで、その手間を大幅に削減可能です。
急な病欠で従業員がシフトに入れなくなった場合、変更後のシフトが即座に反映され、他の従業員との調整も迅速に行えます。
店長やシフト担当者の業務負担が軽減されるだけでなく、チーム全体の運営もスムーズになります。
(3)コンプライアンスの強化
労働時間管理のコンプライアンスを強化するために、シフト管理と勤怠管理の連携は非常に有効です。
連携システムを使用することで、労働基準法に準拠した労働時間の管理が容易になります。
法定労働時間の上限や、休憩時間の適切な付与などの基準が守られているかどうかを人の目で判断するのは至難の業です。
システム側で管理しておこけば、従業員の過剰な残業が発生しないように警告が表示され、コンプライアンス違反のリスクが低減されます。
法令違反を防ぎつつ、適正な労働時間管理を行うことができるため、企業の信頼性が向上します。
(4)業務効率化と時間の削減
シフト管理と勤怠管理を一元化することで、店長やシフト管理者の業務効率が大幅に向上し、業務にかかる時間を大幅に削減できます。
従来、シフト調整や勤怠データの入力・修正は手動で行われることが多く、時間も労力もかかっていました。
システムを導入することで、シフトの変更や勤怠記録の更新がリアルタイムで自動化され、手作業のミスも減少します。
シフト調整にかかる時間を半分以下に短縮できれば、その分、他の重要な業務に集中できるようになり、店舗運営全体の効率が向上します。
(5)従業員の満足度向上
シフト管理と勤怠管理のシステムを導入することで、従業員の満足度も向上します。
シフトの透明性が高まり、シフト変更や調整の際に不公平感が軽減されるからです。
システムを使うことで、従業員が自分の勤務状況を正確に把握でき、シフトの希望や休暇申請がスムーズになります。
シフト管理システムでは、従業員がシフトの希望や変更をオンラインで簡単に確認・申請可能です。
コミュニケーションも円滑になり、従業員同士のトラブルも減少します。
働きやすい環境が提供され、従業員のモチベーションや定着率が高まる効果があります。
スタッフの満足度向上につなげるためのシフト作成方法をまとめた記事もあわせてお読みください。
(6)リアルタイムで状況把握が可能
シフト管理と勤怠管理を統合することで、リアルタイムで従業員の勤務状況を把握できるます。
これにより、突発的な問題やトラブルにも迅速に対応が可能です。
たとえば、急なシフト変更や従業員の遅刻・早退が発生した場合でも、システム上で即座に状況を確認でき、他の従業員との調整がスピーディに行えます。
さらに、各店舗の状況を遠隔地からでも確認できる機能や複数店舗の管理機能があるシステムも。
チェーン展開する大企業には非常に有効です。
リアルタイムでの状況把握が可能になることで、店長や管理者はより柔軟かつ迅速な対応ができ、運営の安定性が高まります。
小売業・サービス業のシフト管理システム「アールシフト」

(1)小売業・サービス業の導入店舗数2万店超
アールシフトは、小売業やサービス業のシフト管理に特化したシステムです。
おかげさまで2020年〜2025年と6年連続で「登録ID数1,000以上の小売業」における導入数No.1(※東京商工リサーチ調べ)となりました。
全国展開しているスーパー、生活雑貨店、レンタルビデオ店、衣料品店、ホームセンター、映画館、空港、コールセンターなど幅広い業種の企業様に選ばれています。
導入企業の事例インタビューはこちら
(2)柔軟にカスタマイズ可能
選ばれる理由の一つが、カスタマイズの柔軟性です。
シフト管理においては企業ごとに設けている独自ルールや細かな要望があるかと思います。
アールシフトなら800を超える標準機能から独自にオーダーメイドが可能です。
「店内レジと屋外レジの違いを考慮して割り当てたい(ホームセンター向け)」
「薬剤師と登録販売者を確実にシフトに入れたい(ドラッグストア向け)」
といった業種特有のシフト管理方法も、標準機能で既に搭載されています。
標準機能だけでは対応しきれない個別カスタマイズにももちろん対応。
お客さまの企業特性を理解した上で、設定のチューニングを行ないます。
(3)シフト管理+人時生産性向上を同時に実現
アールシフトではレイバースケジューリング理論(LSP)や統計分析手法、AI手法などを全面採用。
仕事と人をMH(人時)で把握し、ムリ・ムダ・ムラの最も少ない効率的なシフトを実現しました。
誰が使用してもスピーディに高精度なシフト表が作成できるよう、当社独自の最適化手法を備えています。
(4)直感的に操作できる現場志向のシステム
高精度なシステムでありながら、直感的な操作でシフトが自動作成できるよう、インターフェースにも徹底的にこだわりました。
基本操作はマウスだけでOK。
公休と有休の色分け表示や、白黒印刷したときの見やすさなど、現場の方々が求める機能を実装しています。
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