
シフト作成を根本から改善して店舗運営を効率化するためにはどうすればいいのでしょうか? 当コラムでは、シフト作成にマッチしたツール、ならびにシフト作成のノウハウなどを伝授していきます。
小売業、サービス業では、シフト表の作成で非常に多くの時間を費やしており、「どうすれば精度の高いシフト表を作成できるのか?」という課題もクローズアップされてきています。
このコラムでは、今後さらに増えていくであろうシフト表の自動作成ニーズに対して、手作業のシフト作成が抱える課題、自動作成の方法(ツールの種類)、 導入事例などを紹介します。
-目次-
シフト自動作成システムについて詳しく見ていく前に、従来の手作業でのシフト作成が抱える課題について3つ紹介します。
シフト作成で最も課題として認識されているのが、シフト作成時間の問題です。
では、どこにどのような時間を要しているのでしょうか? それは、以下の3つに集約することができます。
上記の各作業に対して、シフト表の手動作成と自動作成でどれだけの違いがあるかを、以下の事例で見てみましょう。
<事例>
首都圏に41店舗を展開している地域密着型のスーパーマーケット株式会社オオゼキ様では、シフト表の手動作成と自動作成それぞれの処理時間について、以下のような違いがありました。
業務内容(レジ部門) | 店舗数 (店) |
手動作成 | 自動作成 | ||
---|---|---|---|---|---|
時間(h) | 全店合計(h) | 時間(h) | 全店合計(h) | ||
1)勤務希望収集 | 41 | 6 | 246 | 0 | 0 |
2)勤務シフト表作成 | 41 | 24 | 984 | 6 | 246 |
3)レジシフト表作成 | 41 | 30 | 1,230 | 6 | 246 |
月間合計 | 41 | 60 | 2,460 | 12 | 492 |
上記の例を見ると、従来は1店舗当たり月60時間ものシフト作成時間を要していたことがわかります。 シフト自動作成システムを活用したことで、月60時間から12時間、実に80%もの効率化を実現したと言えます。
最初はしっかりしたシフト表を作成したつもりでも、結局、月の途中でシフト変更が頻繁に発生してしまいます。
最大の原因は、最初に作成したシフト表の精度が低い点にあります。
作成したシフトが店舗の実態に合っていない場合、追加で出勤要請したりするケースが多く発生します。
シフトの変更が当たり前になってしまうと、従業員側も「どうせ後で変更になるから・・・」と、 希望シフトについて曖昧な申請を出すケースも見受けられます。
従って、シフトの精度を向上させるには、これらの悪循環を確実に断つことが求められます。
システムによるシフト自動作成であれば、単にシフト表を自動で作成するだけではなく、作成するシフト表の精度を向上させる機能もあります。
店長が苦労して作成したシフト表でも、従業員からの不平不満がなかなか無くならないのが現状ではないでしょうか?
なぜ従業員の不平不満が無くならないのか。最大の原因は、仕事の負荷が平等に分配されていないことによります。
早朝勤務や深夜勤務、残業や土日出勤などを好んでやりたいとは誰も思わないはずです。
「誰かに出勤をお願いしたい」という場面で重要なのは、それらの指示が特定の人に偏らないことです。
いかに平等なシフト表を作るかにおいて、シフト自動作成機能が効果を発揮します。
以上3つの課題に対し、多くの小売業・サービス業では、シフト表を自動作成できるシステムを求める声が年々高まっています。
例えば、
① | シフト作成に膨大な時間を要しているので、何とかシフト表を短時間で作成したい。 |
② | 直前になってのシフト変更が多いので、変更の少ないシフト表を作成したい。 |
③ | シフトに対する不平不満が多く、不平不満の出ないシフト表を作成したい。 |
④ | 各店舗のシフト作成の様子が分からないので、シフト作成の見える化を実現したい。 |
⑤ | シフト担当者が交代もあるので、誰がやっても同じシフト表を作成したい。 |
これらを叶えるために、シフト自動作成システムについて理解し、運用体制・ルールの見直しなどにしっかり取り組む必要があります。
シフト自動作成システムの導入で満足せず、確実に効果を発揮できるよう、ぜひ次の項目も参考にしてください。
シフト作成の自動化を実現させるために、何らかのシステム的な支援が必要です。
シフト自動作成システムには簡易的なものから複雑なものまでさまざまあり、自動作成の内容に違いが出てきます。
エクセルのマクロを使用した場合、以下のようにシフト作成の基本部分を自動化することが可能です。
最低限の自動作成はできるものの、複雑なアルゴリズムを組み込むことや、大量のデータを扱うことには限界がありますので、注意が必要です。
プログラミング言語で作成された自動作成システムの場合、エクセルのマクロでは実現が難しい、以下のような機能を自動化することができます。
エクセルよりも自動作成できる範囲は広がりますが、シフト作成者にとって満足のいくレベルまで自動化することは難しいのが現状です。
AI(人工知能)を使用した自動作成システムの場合、以下のような機能を自動化することが可能となります。
AI(人工知能)を使用した仕組みの最も大きな特徴は、働く人の不平不満を極力抑えたシフト表を自動作成できる点にあります。
手作業でのシフト作成で従業員の要望を全て満たそうとすると、非常に多くの条件と組合せが発生するという課題がありました。
また、プログラミングの場合でも条件や組合せが極端に多くなると、プログラムのアルゴリズムが複雑になり、なかなか現実的には難しい状況にありました。
これらの解決にAI(人工知能)は非常に有効な手段になりつつあります。
以上を踏まえて、①エクセル・マクロ、②プログラミング、③AI(人工知能)を比較した場合の特性を以下の表にまとめていますので、シフト自動作成システムの選定の際には参考にして頂ければと思います。
自動化手段 | 仕組みの難易度 | 自動化の割合 | 自動化後の手修正 |
---|---|---|---|
①エクセル・マクロ | 小 | 小 | 大 |
②プログラミング | 中 | 中 | 中 |
③AI(人工知能) | 大 | 大 | 小 |
【関連記事】シフト作成システムを選ぶポイントは?オススメ13選
シフト表を自動作成し、しかも精度の高いシフト表にするためには、店舗作業の見直しと再構築が必須です。
まずは店舗における作業を正確に把握する(店舗でおこなっている業務の棚卸)を進めていきます。
具体的には、以下の情報を整理することがシフト自動作成の第一歩です。
・ 作業サイクル | : 日次、週次、月次、随時 |
・ 作業実施曜日 | : 月、火、水、木、金、土、日、祝 |
・ 作業時間帯 | : 10:00~11:15、17:00~18:30など |
・ 作業人数 | : 作業をおこなう必要人数 |
・ 作業スキル | : スキルランク |
・ 作業割当時間 | : 作業者に対する最小割当時間~最大割当時間 |
これによって、「何が、いつ、誰によって、どこで、どのように、どれだけの時間」作業がおこなわれるのか明確になります。 この情報を基に曜日別のガントチャートを作成します。 ガントチャートの中で、ムリ・ムラ・ムダのある時間帯を洗い出し、ムリ・ムラ・ムダが極力少なくなるよう作業の再構築をおこないます。
シフトの自動作成とは「作業と人の最適マッチング」を自動的におこなうことです。まずは店舗作業を正しく把握することが重要です。
次に必要なのが従業員との雇用契約の見直しです。
作業の再構築は店舗側の都合だけでできますが、 従業員が必要な時に、必要な人数だけ確保できていなければ、ムリ・ムラ・ムダは無くなりません。
いくら高度なシフト自動作成機能を導入しても、前提となる雇用契約が現状作業とアンマッチでは、精度の高いシフト自動作成は困難です。
そのため、従業員の雇用契約を見直し、店舗側が希望する曜日、時間帯で働いてもらえるようにする必要があります。
また、優先的に考えなければならないのは、新規で雇用する従業員の条件です。 店舗側が本当に必要とする曜日、時間帯、スキルを明確にし、その基準に合った人を募集する。といった対応を地道におこないながら、 自動作成されたシフト表の精度をアップさせていきましょう。
「シフト表の自動作成は一日にして成らず!」。急がば回れの精神が必要です。
【関連記事】シフト管理とは?目的・方法・効率化のコツ
ここからは、私たちオーエムネットワークのシフト管理システム「アールシフト」を導入し、シフト表の自動作成で大きな効果を発揮している企業をご紹介します。
シフト自動作成機能でシフト作成時間が半分以下になることを確認後、わずか3ヵ月で100以上の店舗へのシステム展開を完了。 各スタッフのスキルも考慮したシフト表が自動作成でき、本社にいるスタッフも自席のパソコンから各店舗のシフト作成状況を確認できるようになり、 シフトの見える化が大きく前進しました。
ロフト様のアールシフト導入事例について、インタビュー内容もぜひご覧ください。
1店舗100人以上のアルバイトを効率的に管理。各人の経験やスキルを考慮した複雑な勤務シフト表も2~3分で自動作成できます。 また、週3時間かかっていたシフト作成および作業割当業務が60分に短縮され、65%以上の削減効果を達成しています。
ラウンドワン様のアールシフト導入事例について、インタビュー内容もぜひご覧ください。
レジ部門におけるシフト表を自動作成することで、シフト作成時間を80%も削減。さらに、人員投入の ムリ・ムラ・ムダを徹底して削減することで、全店で1500万円以上ものコスト削減に成功。 また、MH管理によって見える化を推進して、店舗応援の効率化やパート採用の効率化を実現しています。
オオゼキ様のアールシフト導入事例について、インタビュー内容もぜひご覧ください。
今まで把握することが難しかった「シフトの世代管理」や「勤怠実績との予実管理」、「シフト希望充足率」などを実現し、 独自の視点からマネージメント面を強化。シフト表の自動作成と徹底した見える化の推進により、本部にいながらすべての店舗のシフト作成状況が リアルタイムに把握でき、店舗間の人の移動を効率的に実現しています。
ロック・フィールド様のアールシフト導入事例について、インタビュー内容もぜひご覧ください。
シフト表の自動作成と並んで、アジア圏を中心にバラエティに富んだ国籍を有する従業員の労務管理が効率的に行えるようになりました。特に、日ごとの人件費予算や時間帯別過不足人数の見える化で、 採用や雇用契約の管理業務に要する時間が30%短縮でき、大きな威力を発揮しています。
ぼてぢゅう様のアールシフト導入事例について、インタビュー内容もぜひご覧ください。
ここからは、シフト作成システム「アールシフト」の開発会社でもある私たちオーエムネットワーク株式会社が選んだ、おすすめのシフト自動作成システムを紹介します。
企業規模や業種、機能面を比較しながら、ぜひ自社にあったシフト作成システムを見つけて下さい。
店舗のシフト作成、シフト管理はもちろん本部でのデータ集約や分析機能も充実した、複数店舗シフト作成システムです。
シフト作成、他店舗ヘルプ調整、労務管理、など、シンプルながら必要な機能は全て揃っています。
現場のモチベーション向上のために、スタッフへの評価や感謝を贈る「メダル機能」などもあります。
Sync Up公式サイトへ
直感的な操作でシフト作成・シフト管理ができるシフト作成システムです。
スタッフの最適配置、最適活用に長けており、あらゆる業種や業態に対応。
勤怠管理システムや給与管理システムとの連携も可能です。
シフト作成・シフト管理・勤怠管理・工数管理などさまざまな使い方ができるシステムです。
従業員ごとに細かい労働条件を設定でき、シフト作成や勤怠管理がよりスムーズにおこなえます。
テレワーク中の従業員をリアルタイムで確認できる機能や、残業申請や休日出勤申請などの機能も揃っています。
シフト作成をはじめ、シフト管理や勤怠管理全般の機能が揃ったシステムです。
フレックスタイム制、変形労働時間制、3交代勤務などさまざまなスタイルに対応。
予実管理や概算人件費の計算などの機能も用意されています。
シフト作成を通じて生産性向上・業務効率化まで叶えるシステムが「アールシフト」です。
シフト自動作成機能の精度、勤務・作業の予実管理、人事予測、人件費管理まで、現場だけでなく企業経営にもプラスにはたらく機能を徹底追及。
導入店舗数は全国で10,000店を突破し、日本を代表する小売業・サービス業の企業様にも多数採用されています。
ここからはオーエムネットワークが開発したシフト作成システム「アールシフト」について紹介します。
オーエムネットワーク社の店舗向けシフト管理システム「アールシフト」は、プログラミング技術とAI(人工知能)技術を上手く組み合わせた ハイブリッド型のシフト自動作成システムを提供しています。
複雑な条件や組合せに対応したアルゴリズムにも対応でき、かつUX(ユーザー・エクスペリエンス)にも十分配慮したシステムになっていますので、 シフト自動作成後の手修正を“0”にすることも可能です。
店舗シフト管理システム「アールシフト」の製品コンセプトは、「驚くほど多機能かつ高機能!でも使いやすさは抜群!」です。
このコンセプトを実現するために、「アールシフト」は以下のような機能や特徴を有しています。
シフト作成者の負荷を大幅に軽減すると同時に、シフト表に対する従業員の満足度も向上させることができます。
店舗における労働生産性を向上させ、スタッフの皆さんに気持ちよく働いてもらうためにも、シフト自動作成機能はますます重要なものになっていくでしょう。
「アールシフト」なら、複雑なシフト表を素早く正確に自動作成できます。
シフト自動作成機能を実際に体験できる利用プランや、メイン機能の使い勝手がわかるデモ動画を用意しています。
シフト作成方法について見直しを考えているご担当者さま、ぜひお気軽にお問い合わせください!
シフト作成を根本から改善して店舗運営を効率化するためにはどうすればいいのでしょうか? 当コラムでは、シフト作成にマッチしたツール、ならびにシフト作成のノウハウなどを伝授していきます。
シフト作成時にスマホ用アプリを効果的に活用することで、さまざまなメリットを発揮することができます。例えば、希望休や希望シフトをスマホ用アプリ経由で収集することで大幅な効率化を実現できます。店舗のシフト作成を効率化したいと考えている経営者や店舗管理者の方は必見です。
ワークスケジュールとは、売上計画や客数計画などに基づいて勤務予定者の作業を時間帯別に割り当てることを言います。この割り当てられた表を「ワークスケジュール表」または「作業割当表」と呼びます。
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