コラム

2023.12.19

来店客数予測機能が搭載されたシフト管理システムのメリットとは?シフト作成のコツも紹介

システム

来店客数予測

来店客数予測機能が搭載されたシフト管理システムのメリットとは?シフト作成のコツも紹介

「来店客数の予測機能」が搭載されたシフト管理システムを導入することで、店舗運営はよりスムーズで効率化が可能です。
業務の無駄を減らし、スタッフの負担を軽減するだけでなく、顧客満足度の向上にもつながります。

この記事では、来店客数予測のメリットとその活用方法、さらに繁忙期や閑散期に合わせた効果的なシフト作成のコツについても詳しく解説します。
店舗運営を最適化し、より効率的なシフト管理を実現するためのヒントになれば幸いです。

1.来店客数予測システムの概要

来店客数予測システムの概要

「来店客数予測システム」は、シフト管理システムにおいて、未来の来店客数を予測するために活用される機能です。
このシステムは、特定の時間帯や日付における来店客数の推移を予測することで、店舗運営の効率化を支援します。
来店客数予測システムは、過去のデータや外部要因を基にして、店内の混雑状況や人手の必要性を事前に把握し、最適なシフト作成を可能にします。

来店客数を正確に予測する為には、来店客数に影響を及ぼす要因を特定する必要があります。
要因としては、曜日・天候・気温・イベントなどです。

一般的には、平日よりも土日・祭日の方が来店客数は多くなります。
また、雨の日は外出を控える人が増えて来店客数は少なくなるでしょう。
決算セールやポイント特典などのイベント時には、イベントが無い通常日より来店客数は確実に増えると予測できます。

2.来店客数予測システムの具体的な役割と機能

2.来店客数予測システムの具体的な役割と機能

予測システムの具体的な役割や機能として、大きく4つの項目が挙げられます。

・データの収集と分析
・予測モデルの構築
・シフト管理への活用
・リアルタイムの調整

これらは現時点でシフト管理システムに搭載されている場合もあれば、将来的に実用化されると見込まれるものもあります。
各項目について、詳しく解説します。

(1)データの収集と分析

来店客数予測システムは、過去の来店データ、天気情報、季節要因、キャンペーンやイベントの有無などの外部データを収集して分析します。
これらの要素をもとに、特定の日や時間帯にどれだけの来店客数が見込まれるかを予測します。
過去のトレンドやパターンを学習することで、精度の高い予測を提供可能です。

(2)予測モデルの構築

収集されたデータをもとに、統計モデルやAI(人工知能)による機械学習モデルが活用されます。
例えば、週末や祝日、天候による来店の影響、繁忙期や閑散期のパターンなどです。

それらを考慮して、どれだけの客数が見込まれるか計算します。
こ短期的な予測だけでなく、長期的なトレンド予測も実現できます。

(3)シフト管理への活用

予測された来店客数に応じて、適切なスタッフ配置や労働時間を計画します。
例えば、予測システムが「金曜日の夜は来店数が増加する」と示した場合、ピーク時に合わせてスタッフの人数を増やすことが可能です。

逆に、来店客数が少ないと予想される時間帯には、無駄な人件費をかけないよう、シフトを減らすことができます。

(4)リアルタイムの調整

来店客数予測システムは、リアルタイムのデータや状況変化にも対応できるよう日々進化しています。
突然の天候変化などで、急に人手が必要になったり、逆に不要になることもあるでしょう。

例えば、突然の悪天候によって来店が減少することが予測された場合、システムはシフトを調整し、余分なスタッフを削減するようアラートが表示される、といった機能も将来的に実装されるかもしれません。

3.シフト管理システムにおける来店客数予測

3.シフト管理システムにおける来店客数予測

弊社オーエムネットワークが提供するシフト管理システム「R-Shift」でも、来店客数の予測機能を日々強化しています。

具体的には、3つの説明変数(天候、曜日、企画)から目的変数である来店客数を予測する、といったやり方で実装をしています。
来店客数の予測を行う手法としては、「回帰分析」の中でも、複数の説明変数を同時に取り扱える「重回帰分析」という多変量解析手法を使用しています。

以前は多変量解析を行う場合、それなりの能力を有したコンピュータが必要でした。
現在ではパソコンクラスでも十分にその威力を発揮してくれます。

また、多変量解析ソフトも進化し、アプリケーションプログラムから利用できる組込み型の関数も豊富に準備されています。
Excelソフトでも多くの統計分析用関数などが標準で用意されているので、検証段階であれば十分に利用可能です。

4.来店客数をシステムで予測できる3つのメリット

来店客数をシステムで予測できる3つのメリット

シフト管理システム上で来店客数を事前に予測しておくことで、さまざまなメリットを享受できます。
具体的には以下の3つです。

・効果的な人員配置ができる
・業務をより効率化できる
・顧客満足度向上につながる

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

店舗運営の基本をまとめた記事も合わせてお読みください。

(1)効果的な人員配置ができる

システムは過去のデータや外部要因を基に来店客数を予測します。
具体的には、繁忙時間には必要なスタッフを確保し、閑散時間には人件費を削減する、などです。

例えば、土曜日の午後に多くの来客が予測された場合、その時間に多めのスタッフを配置することで、効率的な運営を実現できます。
このように、システムを利用することで無駄なく効果的な人員配置が可能になります。

(2)業務をより効率化できる

来店客数予測システムは業務全体の効率アップにもつながります。
予測に基づいて事前にシフト計画を立てることで、急な人員不足や過剰な配置を避け、スムーズな運営を実現可能です。

たとえば、天気が悪い日は来客が少ないと予測される場合、その日の人員を減らすことで余計な人件費を抑えることができます。
結果として、シフト管理が効率化され、業務負担が軽減されます。

(3)顧客満足度向上につながる

来店客数の予測は顧客満足度向上にも寄与します。
適切な人員配置により、ピーク時でも迅速な対応が可能となり、顧客の待ち時間が短縮可能です。

例えば、忙しいランチタイムに予測システムを活用してスタッフを適切に配置します。
混雑している時間帯でも注文や配膳がスムーズに行われ、顧客は快適なサービスを受けることができるでしょう。
顧客満足度が向上すれば、店舗全体の評価が高まり、売上アップも期待できます。

5.来店客数が予測できない場合のデメリット

.来店客数が予測できない場合のデメリット

どのくらいの来店があるか見込めないと、店舗運営やシフト管理に悪影響が生じます。
サービスの低下や、人件費の無駄遣い、顧客満足度の低下など、店舗にとってマイナスな状況ばかりです。
以下、来店客数が予測できない場合のデメリットを紹介します。

(1)人手不足によるサービス低下

まず考えられるデメリットは、人手不足によるサービス低下です。
予測ができないと、ピーク時に必要なスタッフを確保できず、結果としてサービスの提供が遅れます。

例えば、飲食店ではランチタイムに予想以上の来客があると、調理や配膳に時間がかかります。
顧客は注文や配膳に長時間待たされることになるでしょう。
顧客の不満が増え、店舗の評価が下がる原因にもなります。
サービスの質を維持するためにも、来店客数の予測は重要です。

(2)人件費の無駄遣い

来店客数を予測できないと、閑散時に過剰なスタッフを配置し、無駄な人件費がかかってしまいます。
例えば、小売店で平日の午後にあまり来店客がいないにもかかわらず、フルスタッフで対応している場合などです。

店舗の売上以上に人件費がかさんでしまい、利益を圧迫します。
経営効率が悪化し、他の場面でコスト削減を強いられることにもなりかねません。

シフト管理と経営についてまとめた記事もあわせてご覧ください。

(3)スタッフへの過度な負担

来店客数がわからない状況では、スタッフに過度な負担がかかることも懸念されます。
特にピーク時、少数のスタッフで大量の業務をこなすことになり、個々の負担が大きくなります。
スタッフの疲労やストレスが増し、モチベーションの低下や退職につながる場合も。
また、新人スタッフの研修なども満足にできず、早期離職が増える恐れがあります。
スタッフが過労になるケースでは、チーム全体の士気が低下し、サービスの質がさらに低下するという悪循環が生まれます。

(4)顧客満足度の低下と評判の悪化

顧客満足度の低下と店舗の評判悪化も大きなリスクです。
適切な人員配置ができないことで、接客や商品の提供が遅れ、顧客の不満が増えます。

レストランでの待ち時間が長くなった結果、顧客がSNSや口コミサイトに不満を投稿する、なども考えられます。
悪評が広がることで、新規顧客の獲得が難しくなる可能性があるため、注意しましょう。

6.繁忙期や閑散期に合わせたシフト作成のコツ4選

6.繁忙期や閑散期に合わせたシフト作成のコツ4選

現在シフト管理をExcelでおこなっている場合や、予測システムが搭載されていないシフト管理システムを利用している場合もあるかもしれません。
来店客数を自動で予測できない状況で、シフトをスムーズに作成するコツを4つ紹介します。
以下、詳しく見ていきましょう。

(1)過去のデータを活用する

過去の来店客数や売上データを分析して、繁忙期や閑散期の傾向を把握することが基本です。
週末や祝日、イベント期間中の客数の増減を把握し、それに基づいてシフトを作成します。
ある程度パターンが見えてくれば、必要なスタッフ数を事前に確保しやすくなります。

(2) 柔軟なシフトパターンを導入する

繁忙期には、通常よりも長い時間働けるスタッフや、短時間でも稼働できるスタッフを活用するなど、柔軟に対応しましょう。
シフトの「早番」「遅番」「中番」などのバリエーションを、繁忙期と閑散期でそれぞれ設定することで、混雑時の対応力が向上します。

(3)従業員のスキルや経験を考慮する

繁忙期には、経験豊富なスタッフやベテランを重点的に配置します。
業務を理解しているメンバーに重要な時間帯を任せると、管理が楽になります。
新入社員やアルバイトなどのサポートが必要なスタッフは、比較的手が空く閑散期に多めに配置することで、業務のスムーズな進行を確保しましょう。

(4)事前に繁忙期の勤務希望を確認する

繁忙期にはスタッフの負担が増えるため、あらかじめ希望の勤務日や休みをヒアリングしておくことが重要です。
スタッフの希望と業務の需要をバランスよく調整することで、モチベーションを維持しつつ、適切なシフトを組むことができます。

小売業・サービス業のシフト管理システム「アールシフト」

R-Shift

(1)導入店舗数1万店超のシフト管理システム

アールシフトは、小売業やサービス業のシフト管理に特化したシステムです。

おかげさまで2020年〜2024年と5年連続で「登録ID数1,000以上の小売業」における導入数No.1(※東京商工リサーチ調べ)となりました。

全国展開しているスーパー、生活雑貨店、レンタルビデオ店、衣料品店、ホームセンター、映画館、空港、コールセンターなど幅広い業種の企業様に選ばれています。

(2)柔軟にカスタマイズが可能

選ばれる理由の一つが、カスタマイズの柔軟性です。

シフト管理においては企業ごとに設けている独自ルールや細かな要望があるかと思います。

アールシフトなら800を超える標準機能から独自にオーダーメイドが可能です。

「店内レジと屋外レジの違いを考慮して割り当てたい(ホームセンター向け)」

「薬剤師と登録販売者を確実にシフトに入れたい(ドラッグストア向け)」

といった業種特有のシフト管理方法も、標準機能で既に搭載されています。

標準機能だけでは対応しきれない個別カスタマイズにももちろん対応。

お客さまの企業特性を理解した上で、設定のチューニングを行ないます。

(3)シフト管理+人時生産性向上を同時に実現

アールシフトではレイバースケジューリング理論(LSP)や統計分析手法、AI手法などを全面採用。仕事と人をMH(人時)で把握し、ムリ・ムダ・ムラの最も少ない効率的なシフトを実現しました。

誰が使用してもスピーディに高精度なシフト表が作成できるよう、当社独自の最適化手法を備えています。

(4)直感的に操作できる現場志向のシステム

高精度なシステムでありながら、直感的な操作でシフトが自動作成できるよう、インターフェースにも徹底的にこだわりました。基本操作はマウスだけでOK。公休と有休の色分け表示や、白黒印刷したときの見やすさなど、現場の方々が求める機能を実装しています。

システム自体の素早いレスポンスも好評いただいております。

アールシフトでは、シフト管理システム導入を検討中の企業様向け体験利用プランや、メイン機能の使い勝手がわかるデモ動画を用意しています。

シフト管理方法について見直しを考えているご担当者さま、ぜひお気軽にお問い合わせください!

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