コラム
2025.04.21
レジ部門のシフト管理のポイントは?不満の出にくいシフトのコツ
システム
シフト管理
レジシフト

レジ業務のシフト管理は、単に人数をそろえるだけではうまくいきません。
店舗の混雑状況やスタッフの勤務希望、経験値の違いなど、さまざまな要素が複雑に絡み合っており、少しの偏りが現場の不満や混乱を引き起こす原因になります。
特に人手不足が続く今、限られた人員のなかで納得感のあるシフトを組むには、実務に即した工夫と仕組みが求められます。
この記事では、レジ部門のシフト管理におけるポイントとその具体的な対策を紹介します。
目次
1.レジ業務のシフト管理でよくある課題
レジ業務のシフト管理は、日々の業務量の変動や人材の働き方に影響されやすいため、トラブルや偏りが起きやすい分野です。
以下では、レジ部門で頻出する代表的な課題を4つ取り上げ、改善のヒントを整理します。
・予想客数の読みが外れてレジ要員が余ってしまう
・従業員の勤務が固定的で柔軟にシフトが組めない
・従業員の勤務がどこかの曜日や時間帯に偏っている
・開設すべきレジ台数がわからない
以下、それぞれについてまとめました。
(1) 予想客数の読みが外れてレジ要員が余ってしまう
レジのシフトを組む際、来店客数の予測が外れてしまうと人手が余ります。
特に天候や周辺イベントの影響を受けやすい店舗では、実際の客数が予想を大きく下回ることも少なくありません。
例えば、悪天候で来店客が減った場合、予定していたレジ人員が持て余され、無駄な人件費が発生します。
過去のデータを活用して複数のパターンを想定し、柔軟な体制を整えることが大切です。
(2) 従業員の勤務が固定的で柔軟にシフトが組めない
特定の曜日や時間帯にしか出勤できないスタッフが多いと、シフトの自由度が極端に下がります。
勤務が固定化されていると、突発的な欠勤や急な来客数の変動に対応できず、現場が混乱しやすくなるでしょう。
たとえば、午前中だけの勤務者ばかりが集まってしまうと、夕方以降の人員が手薄になり、他のスタッフにしわ寄せがいきかねません。
安定したシフトを組むためには、採用時点で勤務の柔軟性を確認したり、多様な働き方に対応する人材を確保する工夫が必要になります。
(3) 従業員の勤務がどこかの曜日や時間帯に偏っている
スタッフの勤務希望が特定の曜日や時間帯に集中すると、シフトのバランスが崩れやすくなります。
この偏りが解消されないまま運用を続けると、一部の時間帯は人手不足になり、逆に他の時間帯では過剰になるといった非効率な配置が生まれます。
平日の昼間に勤務希望が集中しているのに、来店ピークは夕方、のような状況では、レジ待ちが長くなります。
勤務希望と業務のピークを照らし合わせ、偏りを数値的に把握することが改善への第一歩です。
(4) 開設すべきレジ台数がわからない
レジ業務に必要な人員を考えるうえで、「何台のレジを開けておくべきか」が不明確だと、適切なシフト配置ができません。
特に新店舗や業務形態を変更したばかりの店舗では、過去データが十分に蓄積されておらず、レジ台数の設定に迷うケースが多く見られます。
2台で対応できる時間帯に3台を稼働させてしまうと、無駄な人員を配置することになりますし、逆に少なすぎるとレジ待ちが発生します。
客数・買上点数・作業時間の平均値からレジ1台あたりの処理能力を算出し、曜日や時間帯ごとに必要な台数をデータで可視化しておくと安心です。
2.レジ部門のシフト管理のポイント

レジ部門では、単に人を配置するだけでなく、業務量や現場の状況に応じた柔軟な対応が求められます。
特に、日々の来客数が大きく変動する業務だからこそ、シフト作成には一層の工夫が必要です。
以下、レジ部門ならではのシフト管理のポイントを4つの視点から解説します。
・勤務体制とレジ業務との適合
・曜日、時間帯毎の必要レジ台数の算出精度
・繁忙時間帯でのフォロー体制
・レジ作業空き時間の有効活用
それぞれ詳しく見ていきましょう。
(1) 勤務体制とレジ業務との適合を見極める
理想のシフトは、必要な時間に必要な人材を確保できる体制です。
しかし、現実には人手不足や雇用市場の状況によって、思い通りに人材を配置するのが難しい場面もあります。
特に都市部ではパート・アルバイトの確保が難しく、地方では採用しやすいものの勤務希望が偏りやすいという課題も見られます。
まずは、曜日や時間帯ごとに必要なレジ要員数を数値化し、現行のシフト体制と照らし合わせて人員の過不足を把握することが重要です。
こうした分析ができれば、採用方針やシフト調整の方向性も明確になり、無理のない体制構築につながります。
(2) 曜日・時間帯ごとの必要レジ台数を精度高く算出する
レジ台数の見積もりが甘いと、混雑時の対応が遅れたり、人件費の無駄が発生したりといった問題が生じます。
正確なシフト作成の第一歩は、客数に応じた適切なレジ台数の算出です。
たとえば、POSデータを使って1時間ごとの客数や買上点数を集計し、接客時間・スキャン時間の目安から作業量を秒単位で計算する方法があります。
こうしたデータに基づけば、曜日や時間帯による来店傾向の違いにも対応しやすくなります。
天候やイベントによって変動があることも念頭に置きつつ、可能な限り精度の高い予測を行うことで、過不足の少ないレジ体制を構築できます。
(3) 繁忙時間帯に備えたフォロー体制を整える
シフトは通常、平均的な稼働を前提に組まれますが、想定以上の混雑が起きた際に備えた「フォロー体制」も欠かせません。
特にレジは店舗の最前線。
列が伸びればすぐにクレームやストレスにつながります。
そのため、レジ業務以外を担っているスタッフ――たとえばサービスカウンターや事務作業をしている人などに、サポート要員として一時的にレジに入ってもらう仕組みをつくっておくと安心です。
呼び出しがあったときのために、影響の少ない業務を割り当てておく配慮も重要です。
こうした「柔軟に動ける人」をシフト上に明記しておくことで、急な混雑にも対応できる現場力が生まれます。
(4) レジ作業の空き時間を有効活用する
レジスタッフ全員が常時レジに入っているわけではありません。
むしろ、空き時間をどう使うかが店舗全体の効率に大きく影響します。
たとえば、空いている時間にレジ部門内の在庫整理や帳票の処理、他部門の品出しなどを割り当てておくと、無駄が出にくくなります。
あらかじめ作業内容を決めておくことで、場当たり的な指示や時間の浪費を防ぐことができます。
同時に、その空き時間が過剰に発生している原因にも目を向けましょう。
ある程度の余裕は必要ですが、無駄が多いようであれば、必要人員の見直しやレジ台数の再評価を検討する必要があります。
3.不満の出にくいシフト管理のコツ

レジ業務では、スタッフの間で不満が生じやすいシフトの偏りや不公平感が、定着率やチームワークに大きく影響します。
日々のシフトをただ埋めるだけでなく、納得感のある運用を目指すことが重要です。
ここでは、現場の声を踏まえた「不満が出にくいシフト管理」の具体的なコツを紹介します。
(1) 勤務希望を早めに回収し、反映する
不満の少ないシフトを組むためには、まずスタッフの希望をしっかり把握することが欠かせません。
希望が反映されていないシフトは、モチベーションの低下や急な欠勤につながることがあります。
週末に家庭の予定があるスタッフに連続勤務を割り当ててしまうと、信頼を損なう可能性も。
あらかじめ勤務希望を一定の期限で回収し、できる限り反映することで、「聞いてもらえている」という安心感を与えることができます。
(2) 労働時間や業務量のバランスを可視化する
特定の人ばかりが忙しい時間帯に入っていたり、逆に楽な時間帯が続いている人がいたりすると、不満が積もりやすくなります。
こうした偏りは感覚ではなく、数値で可視化することで客観的に判断できるようになります。
各スタッフの月間勤務時間・レジ対応件数・ピーク時間帯のシフト回数などを一覧化すると、バランスの偏りが一目で見えてきます。
公平な負担分配を意識することで、「自分ばかり大変」という不満の芽をあらかじめ摘むことができるでしょう。
(3) シフトに「交代しやすさ」も組み込んでおく
突発的な用事や体調不良が起きたときに、すぐ代わりが見つかるような設計にしておくことも大切です。
交代が難しいシフト構成では、本人にも周囲にも負担がかかり、チーム全体の雰囲気が悪くなりがちです。
同じ時間帯にレジ経験者が複数名いるような構成であれば、柔軟な対応が可能です。
「誰かが抜けても回る」体制が整っていれば、スタッフの心理的な負担も軽くなります。
(4) シフトの理由を丁寧に説明する
なぜこの時間に入るのか、なぜこの組み合わせになったのか、「理由」が見えないと、人は不公平感を抱きやすくなります。
逆に、納得できる説明があれば、多少希望が通らなくても理解してもらえることが多いものです。
たとえば「この日は新人のサポートを優先した」「過去3週間の勤務バランスを考慮した」と伝えるだけでも、受け取り方が大きく変わります。
シフトは単なる割り当てではなく、チームとのコミュニケーションツールとしても機能させるべきです。
小売業・サービス業のシフト管理システム「アールシフト」

(1)小売業・サービス業の導入店舗数2万店超
アールシフトは、小売業やサービス業のシフト管理に特化したシステムです。
おかげさまで2020年〜2025年と6年連続で「登録ID数1,000以上の小売業」における導入数No.1(※東京商工リサーチ調べ)となりました。
全国展開しているスーパー、生活雑貨店、レンタルビデオ店、衣料品店、ホームセンター、映画館、空港、コールセンターなど幅広い業種の企業様に選ばれています。
導入企業の事例インタビューはこちら
(2)柔軟にカスタマイズ可能
選ばれる理由の一つが、カスタマイズの柔軟性です。
シフト管理においては企業ごとに設けている独自ルールや細かな要望があるかと思います。
アールシフトなら800を超える標準機能から独自にオーダーメイドが可能です。
「店内レジと屋外レジの違いを考慮して割り当てたい(ホームセンター向け)」
「薬剤師と登録販売者を確実にシフトに入れたい(ドラッグストア向け)」
といった業種特有のシフト管理方法も、標準機能で既に搭載されています。
標準機能だけでは対応しきれない個別カスタマイズにももちろん対応。
お客さまの企業特性を理解した上で、設定のチューニングを行ないます。
(3)シフト管理+人時生産性向上を同時に実現
アールシフトではレイバースケジューリング理論(LSP)や統計分析手法、AI手法などを全面採用。
仕事と人をMH(人時)で把握し、ムリ・ムダ・ムラの最も少ない効率的なシフトを実現しました。
誰が使用してもスピーディに高精度なシフト表が作成できるよう、当社独自の最適化手法を備えています。
(4)直感的に操作できる現場志向のシステム
高精度なシステムでありながら、直感的な操作でシフトが自動作成できるよう、インターフェースにも徹底的にこだわりました。
基本操作はマウスだけでOK。
公休と有休の色分け表示や、白黒印刷したときの見やすさなど、現場の方々が求める機能を実装しています。
システム自体の素早いレスポンスも好評です。
アールシフトでは、シフト管理システム導入を検討中の企業様向け体験利用プランや、メイン機能の使い勝手がわかるデモ動画を用意しています。
シフト管理方法について見直しを考えているご担当者さま、ぜひお気軽にお問い合わせください!