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北アイルランド シフト管理の混乱により人命が危機に(英BBC)

2018年08月28日

海外ニュース

北アイルランドの救急救命隊のニュースをご紹介します

今回は北アイルランドのニュースです。 北アイルランドはイギリスを構成する4つの国の一つで、アイルランド島の北部に位置しています。 雄大な自然やウイスキーが有名な一方で、かつては政治的・歴史的な問題に起因する紛争が盛んなことでも知られていました。 そんな北アイルランドについて、BBCが「シフト管理」に関するニュースを伝えています。 北アイルランドで何が起こっているのでしょうか?

北アイルランドの救急隊、シフト管理が混乱

2016年7月6日、英BBCが「北アイルランドの救急隊のシフト管理の混乱により、人々の命が危機にさらされている」と報じました。 これはある救急隊員の証言によるものです。 北アイルランド救急隊(NIAS)は、緊急通報は最優先して扱われており、救急車の出動要請には迅速に応答できるとして、市民に安心してほしいと述べています。
ある日曜日、NIASでは12人の隊員が不足していました。 隊員の病欠や残業のキャンセルなどによるものです。 NIASはこのような状況は、週末においては珍しいことではないいいます。 NIASはこの2年、政府とは独立のボランティアの支援を受けているとも述べています。

隊員らの感情の悪化

BBCに情報を寄せた救急隊員は、10年以上の勤務経験の中で、状況はこれまでで最悪だといいます。 「こんな労働条件に契約した覚えはない。ほかの隊員たちは救急隊を壊そうとしているんだ」とBBCに述べています。 この隊員は、救急隊員らが休暇を取ることが、この問題を引き起こしている一番の理由だといいます。 休暇による欠員を埋めようとする努力は数日前になってからしか行われず、他の隊員が事前に申請していた休暇を急に取り消されることもしばしばだというのです。 こうしたことが隊員らの感情を悪化させています。

北アイルランドの救急隊は「沈みゆく船」

救急隊員は医療従事者らと協力しながら仕事をしますが、ある種の手続きは隊員には許可されておらず、またほとんどの医薬品を投与することもできません。 BBCに情報を寄せた救急隊員によると、救急隊員ができることに関しては、北アイルランドは遅れているとのことです。 アイルランドでは隊員はもっと多くのことを行なえるし、イングランドでも同様だからです。 彼は「救急隊には今、隊長がいない。リーダーシップがないんだ。かじ取りをする人がいない。海の底に沈んでいく船みたいなものだ」といいます。

NIASは事実関係を否定

これに対し、NIASの広報担当者は「隊長がいないというのは事実に反する。今は暫定の隊長がおり、正式な隊長も今探しているところだからだ」と述べています。 同時に、広報担当者は「隊員らの間にわざと残業を断ったりする慣習が蔓延しているとその隊員が述べていることは遺憾だ。しかしながら、これは一人の隊員の主張であり、そのような悪習が患者のケアを旨とする隊員らの間にはびこっているとは考えていない」とも述べています。 NIASは、隊員の休暇は保護されているものの、直前になってから申請された臨時の休暇は拒絶せざるをえないこともあると認めています。