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ワークスケジュールとは

「ワークスケジュール」とは、一般的に売上計画や客数計画などに基づいて勤務予定者のワーク、すなわち作業を時間帯別に割り当てることを言います。 この割り当てられた表を「ワークスケジュール表」または「作業割当表」と呼び、これを従業員に提示することで、その日にやるべき仕事を確実に実施することができるようになります。

通常、ワークスケジューリングは、店長または部門長が行うことになりますが、売上予算と連動した人件費予算も同時に考慮したワークスケジュール表を作成することが求められます。 これにより、売上予算の達成だけではなく、人件費も考慮した利益予算の達成が可能になります。

特に最近では、人手不足や人件費の高騰を受けて、人件費の管理が厳しく問われています。 しかし、サービスレベルの低下は売上の減少に直結しますので、単純に人件費を抑えれば良いと言うものではありません。 人件費の抑制とサービスレベルの維持という二律背反する問題を解決する必要があり、その有効な手段として「ワークスケジューリング」の導入を考える必要があると言えます。

人件費予算とマンアワー予算の違いについて

人件費予算を考慮することが「ワークスケジュール」では重要だと言いましたが、実は人件費予算のままでは「ワークスケジュール」を具体的に進めることができません。 その為、金額ベースの人件費予算を人時ベースのマンアワー予算(MH予算)に変換する必要があります。

マンアワー予算は、人件費予算を人時売上高で割ることで下記の様に求められます。

マンアワー予算(MH) = 人件費予算(円) ÷ 人時売上高(円/MH)

例えば、人件費予算=10,000,000円、人時売上高=5,000円の場合、

マンアワー予算 = 10,000,000 ÷ 5,000 = 2,000MH

となり、月間で2,000MHの人時投入が認められることになります。

この月間2,000MH以内に投入MHを抑えることで、結果的に人件費予算内に収めることが可能になります。 人件費予算という金額だけでは、日々の計算が面倒で現実的ではないと言えます。

ただ、注意しなければならない点として、2,000MHに平均時給を掛けても、必ずしも人件費予算にはピッタリ合わないということです。
時給単価が異なる人が働いていますので、どうしても誤差は生じてきますがその点は多少大目に見てもよいのではないかと思います。

より大切なことは、マンアワー予算を活用して、日々の作業をムリ・ムラ・ムダなく如何に進めるかということだと考えています。

ワークスケジュールに求められる要件

ワークスケジュールは、日々のやるべき仕事を、効率良く確実に実施するためにあります。 この「やるべき仕事」というのがポイントで、逆を言えば「やるべきではない仕事」はやらないことが重要になります。

管理者から従業員に対して作業指示がなかったり、または適切でなかったりすると、今やらなくても良い仕事をやっていたり、そこまでやらなくても良い所までやっていたりすることが多々あります。 従業員の多くは極めてまじめに仕事に取り組んでいますので、適切な指示が無くても自分で仕事を見つけ、自分なりのやり方で仕事を行います。
管理者の人も日中は多忙を極めていますので、なかなか従業員の仕事の内容まで把握できないのが実態ではないでしょうか?

そこで、ワークスケジュールに求められる要件として、以下の点を挙げたいと思います。

■事前準備が整っていること
  • ⇒日別、時間帯別の作業が明確に定義されていること
  • ⇒作業の所要時間、投入人数、必要スキルなども明確に定義されていること
  • ⇒定時定例に行う作業の他に、随時で行う作業も明確に定義されていること
  • ⇒必要なスキルを持った人員が整っていること
■適切な作業指示書が出せること
  • ⇒誰が、いつ、何を、どの様に行うかが明確であること
  • ⇒公平に作業が割り当たっていること
  • ⇒ムリ・ムダ・ムラのない作業指示書になっていること
しかし、言うのは簡単ですが、ワークスケジュールを進めていくと様々な問題点が浮かび上がってくると思います。 現場だけでは解決できない問題も多く出てくると思います。

そこで重要なことは、ワークスケジュールの取り組みを現場だけに任せるのではなく、全社一丸となってワークスケジュールに取り組むことだと考えています。 この点に留意して、是非実のあるワークスケジュールに取り組んで欲しいと思っています。

作業イメージ