シフト管理を実践する上でのソフトの役割と機能

最終更新日:2021年3月26日
オーエムネットワーク株式会社
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小売業やサービス業の店舗では、店長や管理者、そして多くの従業員が勤務しています。また、日々行う作業も実に多種多様なものがあります。 従って、シフト管理を実践する上では、やはり何らかのシステム的なツールが必要になってきます。

今まではエクセルを使用したシフト管理が多くを占めていましたが、最近では、シフト管理専用のソフトウェア(以下、ソフトと言います)がクラウド型で提供されています。 当コラムでは、エクセルに代わるクラウド型シフト管理のソフトの機能や特徴について述べたいと思います。

今、なぜシフト管理用ソフトが求められているのか

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◆シフト管理者の負担軽減ニーズ

毎月の勤務シフト表作成は、店舗管理者の最も重要な仕事の一つになっています。しかし、希望シフトの収集から勤務シフト表の完成まで、必要期間として2~3週間程、必要時間としては20~40時間程が毎月必要になります。
(注:店舗規模により必要時間は異なりますので、あくまでも参考数値となります)
また、日々の作業割当表(ワークスケジュール表ともいう)の作成まで行うとすると、更に必要時間として30~60時間程が追加で必要となります。(注:同上)

この様に、非常に多くの時間をかけて勤務シフト表や作業割当表を作成したとしても、従業員からの不平不満は無くならず、シフト作成者の心理的負担は非常に大きなものがあります。そこで求められるのが、シフト表を自動で作成するソフトになります。

全てを自動化することは現実的には難しく、何らかの手修正は必ず発生しますが、それでも従来のやり方から比べたら、非常に大きな効果を発揮するソフトであることは確かだと思います。

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◆労働生産性の向上ニーズ

昨今の小売業、サービス業を取り巻く経営環境に鑑み、経営者としては、何としても労働生産性をアップさせて、収益の向上に結び付けたいと考えているのではないでしょうか? 労働生産性は、「売上÷投入人時」で計算されますので、「売上」が伸び悩んでいる状況では、如何に「投入人時」を下げるかが経営上のポイントになります。

では、どの様にしたら「投入人時」を下げられるのでしょうか?これは簡単の様で、結構難しい問題です。単純に人を削減すれば、サービスの低下を招き、結果として客離れと売上の減少に直結してしまいます。 そこで、ムダな作業を極力削減して、その空いた分だけ人員の投入を少なくする、または作業が無いのに無駄な人員を投入しない、という両面からのアプローチが必要になります。

しかし、何が無駄な作業で、何が無駄な人員かが良く分からないのが現状だと思います。そこで、日別、時間帯別にムリ・ムラ・ムダを教えてくれるようなシフト管理用ソフトに対する期待が大きくなっています。更に、シフト管理用ソフトの導入により、店舗の「見える化」が進み、広い意味での店舗の業務改善にも繋がるものだと言えます。

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◆従業員の満足度向上ニーズ

店舗で働く従業員は、さまざまな事情や要望を持って働いています。その事情や要望がシフト表に反映されない状況が続くと、不平不満につながり、最終的には辞めてしまうこともあり得ます。 せっかく教育して育てた従業員が退職してしまっては、会社としても大きな損失になります。そこで、従業員の不平不満が起きないようなシフト表を、如何に作成するかが店舗では大きな課題となります。

しかし、人手だけでシフト表を作成している状況では、不平不満の出ないシフト表を作成することは不可能に近いと言えます。そこで要望として上がるのが、「不平不満のでないシフト表を自動で作成したい」と言うニーズになります。この様なニーズは、近年増大しています。

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シフト管理用ソフトにおける最新トレンドとは

ソフトのトレンド

◆クラウドサービスの進展と利用の拡大

最近のシフト管理用ソフトの導入状況を見ると、多くのケースでクラウド型のサービスを導入しています。オーエムネットワーク社のユーザー例では、95%以上がクラウド型のサービスを利用しており、オンプレミス型でのソフト導入は僅か5%未満でしかありません。

クラウドサービスの利用が広がっている理由としては、総務省|平成30年版情報通信白書|企業におけるクラウドサービスの利用動向を見るとよく分かります。

クラウドサービスを利用している理由

やはり、コスト面、運用面、ノウハウ面、効率面、利便性などから、クラウドサービスが利用されている実態が見て取れると思います。

◆AI技術の進展

近年、AI(人工知能)はさまざまな分野で利用され始めていますが、シフト管理用ソフトの分野でもAIの利用は徐々に進みつつあります。 では、シフト管理用ソフトのどの様な分野で利用されているかというと、やはりシフト自動作成での活用が主流になっています。また、AIと言ってもさまざまな手法がありますが、シフト管理用ソフト向けとしては、以下の様な手法が利用されています。

遺伝的アルゴリズム 機械学習 数理最適化
<①遺伝的アルゴリズム> <②機械学習> <③数理最適化>

①遺伝的アルゴリズム
生物界の進化の仕組みを模倣した最適化のためのアルゴリズムの一つであり、
 -選択淘汰(Selection)
 -交差(CrossOver)
 -突然変異(Mutation)
といった考えでモデル化し、効率的な探索アルゴリズムを与える方法です。

②機械学習
店長の特徴をAIが学習し、次のシフト作成に反映していくやり方です。シフト作成者が手動でどこを訂正したかを学習し、徐々にシフト作成者の意図する方向にシフトを持っていくやり方になります。

③数理最適化
シフト表を作成する際のさまざまな制約条件がある中で、最適化手法を使って、最もムリ・ムラ・ムダのないシフト表を選択するやり方になります。

しかし、AIが全ての課題を解決してくれる万能のツールであるという考え方は、現状ではまだ無理があります。現実のシフト作成においては、AI対して明示的に指示できない条件がまだ多く存在します。AIが全てを解決してくれると考えるのではなく、「シフト作成」は、AIと人間との共同作業であると言う認識が重要だと言えます。

◆スマホの普及

前述のクラウドサービスの進展、およびAI技術の進展の他に忘れてはならないのは、スマホ(スマートフォン)の急速な普及があります。 総務省|平成30年版情報通信白書|インターネット利用の広がりを見ると、多くの年代でパソコンよりもスマートフォンの利用が主流になっていることが伺えます。

インターネット接続端末

このことから、今やスマホがコミュニケーションツールとして必要不可欠な存在になり、生活面のあらゆる分野に浸透していると言えます。シフト管理分野においても、店長/管理者と従業員とのコミュニケーションもスマホが主流になりつつあり、従来の紙による申請や電話による連絡と言ったことは、昔の話になりつつあります。

スマホの多機能性をシフト管理用ソフトに積極的に取り入れていくことが、今後益々求められていくと思います。

シフト管理用ソフトとしての要件を満たすソフト構成とは

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シフト管理用ソフトが果たす役割の中で、最も重要なものに、①勤務シフト表の作成機能、および②作業割当表(ワークスケジュール表)の作成機能の2つがあります。これらの機能を提供するソフト、および関連する付随機能を提供するソフトについて以下に説明します。

◆勤務シフト表の作成機能

勤務シフト表の作成機能は、シフト管理用ソフトにおいて最も基本となるソフトで、勤務シフト表の自動作成がメイン機能となります。シフトを自動作成するためには、事前の条件設定が重要になります。
オーエムネットワーク社の店舗向けシフト管理システム「アールシフト」では、以下のような4階層での条件設定をしています。

    <会社全体で決める条件設定>
  • 労基ルールに関する規定
  • 会社ルールに関する規定
  • 変形労働時間に関する規定
    <店舗ごとで決める条件設定>
  • 連勤・連休制限に関する規定
  • 休憩付与に関する規定
  • 月間公休日数に関する規定
    <部門ごとで決める条件設定>
  • 従業員組合せに関する規定
  • 連続勤務の禁止シフトに関する規定
  • 同一シフトの割当禁止に関する規定
  • 週休日数の保証に関する規定
  • 特定曜日公休日数に関する規定
    <従業員ごとで決める条件設定>
  • 連勤・連休制限に関する規定
  • 月間公休日数に関する規定
  • 月間労働時間に関する規定

これらの設定条件を基に勤務シフトの自動作成を行いますが、その他、日々の必要MH(マンアワーと言います)が重要な前提条件となります。すなわち、上記で設定された各種条件を満たす中で、日々の必要MHを、ムリ・ムラ・ムダなく満たす勤務シフトが自動的に提示されることになります。

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◆作業割当表(ワークスケジュール表)の作成機能

作業割当表の作成機能(ワークスケジューリング)は、店舗で行うべき作業を適切な従業員に自動的に割り当てる機能となります。アウトプットとしては、作業割当表(ワークスケジュール表)となります。
作業割当表を自動作成するためには、事前に作業関連情報の準備が必要になります。

    <作業関連情報>
  • 作業分類情報
  • 作業詳細情報
  • 従業員別作業割当ルール
  • 連続割当の禁止当ルール、ほか

これらの作業関連情報を基に、作業割当表の自動作成が行われるわけですが、次の様な条件を満たすように自動作成が行われます。

  • 適切なスキルの人に適切な作業を割り当てる。
  • 作業の未割当状態を極力少なくする。
  • 従業員の空き時間を極力少なくする。
  • 同じ人ばかりに同じ作業を割り当てない。
  • 休憩が適切な時間帯に割り当たるようにする。
  • 負荷の大きな作業などを連続して割当てない。ほか

以上のような条件を満たしながら作業割当表の自動作成が行われるわけです。

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◆その他の機能

前述の2つのメイン機能の他に、以下の様な機能も有効に活用できます。

スマートフォン連携機能
従業員からの希望休や希望シフトなどをスマートフォン経由で収集するためのソフトです。

勤怠データ連携機能
作成された月間の勤務シフトデータを、勤怠管理システム側にデータ連携するためのソフトです。

POSデータ連携機能
POSシステムから客数実績データと売上実績データを取り込み、次月の来店客数と買上点数を予測する機能です。

マンアワー管理機能
本社側から全店舗を横断的に一元管理するためのソフトで、店舗別や部門別の必要MH、投入MH、過不足MHなどを把握する機能になります。

欠員募集機能
要員が不足する日や時間帯を絞って出勤要請を出し、それに対する応募状況を管理する機能になります。

まとめ

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以上が「シフト管理を実践する上でのソフトの役割と機能」となりますが、ソフトの導入と同時に、店舗の業務改善を並行して進めることが重要だと考えています。最終的な経営目標である「労働生産性の向上」にシフト管理用ソフトを上手く役立てて頂きたいと願っています。

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